民俗芸能調査クラブ2014

民俗芸能調査クラブは、ダンサー、演出家、俳優、音楽家などのアーティストが、民俗芸能をリサーチし、自身の活動に結びつけるためのプロジェクトです

すみだ河内音頭大盆踊り 清水

8月27日(水)‐28日(木) 17時頃から 小雨

@首都高高架下の堅川親水公園(錦糸町駅から徒歩6分) 

 河内音頭の起源は諸説あるが、江戸中期に定着確立したらしい。改変改良が加えられながらバリエーションを増やし、60年代に現代河内音頭が誕生とされる。また60年代中頃から伴奏にエレキギターが取り入れられるようになる。1961年に音頭とり鉄砲光三郎によるレコード『鉄砲節河内音頭』がミリオンセラーになり、全国的に知名度が広がったそうだが、東京では1982年、『第一回河内音頭東京殴り込みコンサート』が渋谷で初めて行われた。その後、河内音頭盆踊りとして東京では85年に初櫓が立ち、翌年以降は錦糸町商店街振興組合が主催となり、今回が33回目のすみだ錦糸町河内音頭代盆踊り。音頭とりは大阪からプロ集団が呼ばれて来る。

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すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り はぎわら


すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り - YouTube

 

8月28日

 

 主に戦後に生み出され、神社仏閣と隔絶したチャラい祭りのことを「チャラ祭り」と名づけている。チャラ祭りは全国各地に存在する。たいていはイベント化し、集客に熱心で、人でごった返す。もちろん、テキ屋も欠かせない。

 けど、そんなチャラい祭りにも嫌々ながら目を向けていかなきゃならない。だって、日本で「祭り」と言えば、「チャラ祭り」がイメージされてしまうのだから。いったい、チャラ祭りに可能性はあるのだろうか? それとも、祭りではなくイベント、資本主義の奴隷と化した豚どもの醜怪な踊りでしかないのか!!!!????

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芋競べ祭り<後編> はぎわら

前編はこちら

 


近江の芋競べ祭り 国指定重要無形民俗文化財 - YouTube

 

 長すぎる神事が始まってから2時間。ようやくメインの芋くらべがスタートした。

 芋の長さを測る3番丈の手には、半分に切った木の棒が握られている。どうやらこの木の棒を使って長さが図られるようだ。芋くらべという名前だが、比べるのは、里芋本体ではなく、親芋から葉っぱの先までの長さである。固唾を呑んで見ていた所、3番丈は、不思議な踊りを踊り始めた! いったい、これは何だ……。上半身を曲げ、足を交差させ続けるこの奇妙な踊り(確か、ボクデスの作品にこんなのあったような気がする)。5秒位すると体制を立て直し、竹の向かいにいる人が扇子でぺしっと竹を打つ。またふにゃふにゃと動く。しばらくすると、観客は気づくはずだ。「測る気ないじゃないか」

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芋競べ祭り<前編> はぎわら


近江の芋競べ祭り 国指定重要無形民俗文化財 - YouTube

 

調査日:2014年9月1日

 

「芋競べ祭り」という名前を聞き、いてもたってもいられなくなり、滋賀に行った。

 ガチャガチャ揺れることから「ガチャコン」の異名で親しまれている近江鉄道に乗り、彦根から1時間30分。車窓からの眺めはなんだか埼玉県のように見える。だらだらと平野が広がり、ポコポコ里山が点在。田園風景にそぐわない大きな工場が時折飛び込んでくる。そうか、京都を中心に考えれば滋賀は埼玉のポジションなのか、と一人で合点しながら、日野駅に着く。

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佃島念仏踊り 若林

佃島の念仏踊り



毎年7/13~15に、東京都月島駅から徒歩5分程の所で行われている。

かつて、海にあがってきた身元の分からない遺体や身内の供養の為に踊られたのが始まりだと言う。
その為、櫓の側に供養棚が用意され、踊る前には必ず手をあわせてから踊るようにと地元の方から声をかけられる。

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郡上おどり 清水

 

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郡上八幡

 岐阜のほぼ真ん中辺りに位置し、長良川の支流である吉田川を中心に町が広がる。職人町や鍛冶町など、かつて城下町だった旧い町並みが残る町内には、江戸時代に整備された水路がいくつも通り、飲用の湧き水スポットが点在していた。訪れた日は生憎の豪雨で、茶色く濁って荒々しい流れを見せていた吉田川も、穏やかな時は地元の子どもたちが泳いだり飛び込みをしたりできるくらい綺麗な川だそうだ。鎌倉から戦国時代、元は千葉を本拠地としていた東氏が承久の乱の功績により、この地域を与えられ治めるようになる。東氏は藤原定家に和歌を学び、二条流和歌を継承する歌人一家でもあった。古今伝授の創始者としても有名とのこと。そんな東氏を頼ってこの地を訪れた歌人宗祇が、出立の際別れを惜しんで歌を詠んだという場所が、宗祇水という湧き水スポットとして町の入り口に残っている。戦国末期、東氏が滅ぼされ遠藤氏が八幡城を築き、この地を治めるようになる。その後は戦乱や転封などにより、稲葉氏、井上氏、金森氏、青山氏と城主は移り変わっていった。明治の廃藩置県により廃城となった城は石垣以外すべて取り壊されたが、昭和に入って現在のものを再建している。養蚕が盛んで製糸工場が多かった時期もあるが、現在は食品サンプルの町としても有名。食品サンプル作りが体験できたり、専門の土産屋もある。

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にゅ~盆踊り 清水

にゅ~盆踊り @池袋西口公園 8月10日17:00~20:00

 豊島区立舞台芸術交流センター「あうるすぽっと」の企画で、池袋在住でダンスカンパニー「コンドルズ」を率いる近藤良平氏が創作。2008年から始まり、初年度は劇場内でWSと公演が一体になった企画として開催。翌年以降は会場を池袋西口公園に移し、今年で7回目。振付を解説した「教則ムービー」がYoutubeにアップされ、事前に約1週間のWSを区内各施設で開催。200名以上のWS参加者は「シャー」と呼ばれる盆踊りリーダーとして、当日参加者に振りを教えたり踊りの輪へ誘ったりする。当日の様子はニコニコ生放送で配信もされた。HPによれば「集い、踊ることは楽しい。だからその楽しさを使って池袋の街を盛りあげよう!」とのこと。劇場が地域との交流を図ったプロジェクト、地域に対する劇場の役割や価値を示す一環と思われる。

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